癌の終わり方(予想段階)。

週末、一週間ぶりに会った母を、その日に何度か、たまに見つめてしまう。
目が合わない、気付かれない程度に。

癌治療の影響か、病院食の味付けが受け入れられずか(たんに不味いらしい)、
身長153cm(これは検査入院の際に入院の階で計った)で、体重が40kgを切り、36kg台らしい。

肌に張りが無いどころか、たるみ、余計にシワが目立つ。部分的にシミのような変色は気のせいか。
視線も含めて、生気が無いような、うつろな人物に思えてしまう。

ただ、声を聞くと、やっぱり母なんだと思う。

余命1年との見立てに、もっと生きそうな希望も持っているけれど、
それは、元気というか、普通のまま生きて、ポックリ死ぬようなことではないのは容易に想像できる。

例えれば、食品に賞味期限が表示されているけど、その日に急に品質が落ちるわけではなくて、
以前からじょじょに下降線を辿(たど)っていて、もう、保障できないなというあたりで、
期限切れの表示をしているのが現実かと。

姉との電話で、何度か「介護」と言う言葉が出てきて、それが父ではなく、
母に対してだというのがハッキリもした。

癌の進行により、自分自身で自由に動けなくなる。
より強い「抗がん剤」を用いる。
痛みが増し、痛みを感じなくする為に「モルヒネ」の投与もはじまる。

死の間際は、病院に入院していて、そこで終末を迎えるのだろう。

元気になって欲しい。
長く生きて欲しい。
だけど、同時に、冷静に現実も考えておかなければいけない。