続・交通事故直後に、居合わせる。

人だかりに入って、しばらくして
軽四の女の子が自分の会社の人だと気付く。
道路のこちら側にいる人のほとんどが、
会社の人だった。
上司から総務のひとへ身元確認出来る資料の用意など
指示が出ている。携帯で連絡をとっている。
僕ができたのは、
ほかの社員と一緒にホウキを取って来て
警察が上り下りも車両を止めて、白い粉を撒いた路上を
掃くことだけだった。
血のりになっていた場所の近く、いやその場所も
一気に掃いた気がする。
できることは、少なかった。
経験が足りない。
いや、経験を積みたいことでもないが。

中央の事故車を社員で、路肩へ押して寄せた。
レッカー車が来て、クレーンで吊って載せて行った

女の子に意識はあったと、聞いた。
終わりの方に、警察の方が上司にひと通りの経過を
説明していた。

できることもすることもないけど、事務所に
みんなと戻って、しばらく事故の様子を耳にして
帰った。

心配なので、明日ちょっと会社に顔を出してみよう。
多分、誰かいそうな気がする。
病院でのその後の容態くらい聞けるだろう。