交通事故直後に、居合わせる。

やや早めに仕事を終える。
本を買って、あとコンビニでビールでも買って
帰ろうかと考えながら
会社の駐車場から帰路に着く。

国道への出口に、赤い回転灯。
パトカーだ。
夕暮れの中、数台の停車した車両。
人だかり。
目の前を走っていたトラックがウインカーを出して
停まる。
僕も車を停める。
降りて、歩いて行ってみる。

国道の真ん中に、まだ軽四の事故車両がある。
右フロントがつぶれて、フロントガラスにヒビ。
運転席側のドアは開いていた。
路肩に寄せたもう一台の事故車、乗用車もある。
ボンネットが半分にシャゲている。
現場の中心近くに居るのは、事故の当事者だろうか。
目撃者だろうか。
警察の人も何人も居る。渋滞しはじめている後続の
車両の誘導を始めている。

軽四の横(向こう側)にまだ人が。
開いたドアの下に女の子が横たわっていた。

誰かが意識を確かめようとしたのか、
顔を動かしたときに鼻から血が出ていたように見えた。
数十秒後に救急車が来たときに、額からも
流血しているのが見えた。

救急車の乗員も、警察の人も
冷静に、ことを進めている。

起きてほしくはないことだが、
目の前の事実だった。