人が死んだら、思い出になる。
「雪がとけたら、春になる」
という綺麗な言葉があるんですけど、
それ流に言うと、
「人が死んだら、思い出になる」
ということでしょうか。
人が死ぬというのは、どういうことだろう。
先月の23日に、伯母が亡くなりました。
病院にいた親戚から、危篤の知らせを受けて、病院に着いてみると
自身では呼吸が出来ない状態で、でも心拍は平常でした。
これは、以前から心臓が悪く、ペースメーターを入れていたから
起こった現象でした。
医師によると、
目も見えない(まぶたを開いたとしても)、耳も聴こえない
意識の無い状態と言われていたのですが、
一度だけ、
「あ”―――っ」
と、声が出たのでその場にいたみんなが驚きました。
ですが、あとで医師に説明によると(その場にはいなかった)、
死ぬ前の最後に無意識に人は、ひと声発する、それだったのだろう、と。
結局、ちょっと外出した際に、
息を引き取ったので、どういう状況で、ご臨終を
宣告されたのかは分かりませんでしたが、死後は
手配した葬儀社の方に手伝って頂いて、病室からエレベーターで降り
病院の裏側にある出入り口から、遺体を搬送するという手順でした。
お通夜、告別式のことは、
また気が向いたら別で書くかもしれません。
人が死ぬと、
書いた手紙も読んでくれないし、
かけた電話にも出てくれません。
インターホンを押してもドアも開けてくれません。
ドアが開いて「ああ、よく来てくれたね」
と言ってくれた伯母の姿が浮かぶのですが、
それはもう、思い出なんですよね。